以前MySQL 5.1の最新版のdebパッケージを作成する方法というエントリを書いたのですが、Ubuntuの最新の開発版パッケージではなく、MySQLが出している最新のMySQLのソースをビルドしてdebパッケージを作成する方法を見つけたのでメモしておきます。ちなみにMySQL以外にもperlとかのパッケージもこの方法で最新にすることが出来ると思います。
debを作成するための準備
まずはビルドする人間のメールアドレスと名前を環境変数で設定しておきます。適当に自分のものに置き換えて下さい。
$ export DEBEMAIL="hogehoge@foo.com"
$ export DEBFULLNAME="Your Name"
次にパッケージをビルドするために必要なものをインストールします。
$ sudo aptitude install dh-make devscripts debhelper fakeroot lintian sudo pbuilder piuparts dpatch build-essential
$ sudo aptitude build-dep mysql-server-5.1
ソースの取得
Ubuntuのdebを作成するのに使われているソースを取得します。ソースはカレントディレクトリに展開されるので、必要があれば適当なディレクトリに cd しておいてください。
$ apt-get source mysql-server-5.1
次に最新のMySQLのソースをmysql.comより取得します。”Select Platform”というプルダウンで”Source Code”を選択し、”Generic Linux (Architecture Independent), Compressed TAR Archive”をダウンロードして下さい。現在の最新版は5.1.42になるので、mysql-5.1.42.tar.gz としてダウンロードしています。
ビルド
ではビルドを始めます。uupdate というコマンドを使うと、自動的に引数で指定した最新のソースパッケージを展開しそこにDebianのパッケージを作成するためのファイルが生成されます。(つーか
uupdate便利過ぎ!)
$ cd mysql-dfsg-5.1-5.1.37
$ uupdate ../mysql-5.1.42.tar.gz
“cd ../mysql-dfsg-5.1-5.1.42 しろ”と言われるので、cd してパッケージをビルドします。(私はAthlon X2 5050eの環境で約2.5時間かかりました)
$ dpkg-buildpackage -uc -us -rfakeroot
インストール
ビルドが完了すると .deb パッケージがソースパッケージのディレクトリに作成されているので、必要なものをdpkg -iしてインストールします。ただし、依存関係が若干複雑なのでエラーが出たら依存しているものを先にインストールすると良いでしょう。
sudo dpkg -i \
libmysqlclient16_5.1.42-0ubuntu1_amd64.deb \
libmysqlclient-dev_5.1.42-0ubuntu1_amd64.deb \
libmysqlclient16-dev_5.1.42-0ubuntu1_all.deb \
mysql-common_5.1.42-0ubuntu1_all.deb \
mysql-client-5.1_5.1.42-0ubuntu1_amd64.deb \
mysql-client_5.1.42-0ubuntu1_all.deb \
mysql-server-5.1_5.1.42-0ubuntu1_amd64.deb \
mysql-server-core-5.1_5.1.42-0ubuntu1_amd64.deb \
mysql-server_5.1.42-0ubuntu1_all.deb \
libmysqld-dev_5.1.42-0ubuntu1_amd64.deb \
libmysqld-pic_5.1.42-0ubuntu1_amd64.deb
無事にインストールできれば、これでmysql-server-5.1が最新版になっています。mysqlコマンドでSQLを発行して動作を確認してみて下さい。
$ mysql -uroot -pxxxxx
Welcome to the MySQL monitor. Commands end with ; or \g.
Your MySQL connection id is 72
Server version: 5.1.42-0ubuntu1-log (Ubuntu)
Ubuntu 9.04にはMySQL 5.1のパッケージが用意されているのですが、バージョンが5.1.31であり最新ではないので(現時点で最新は5.1.37)、最新版のdebパッケージを作成する方法を紹介します。debを作成するといっても、開発中のUbuntuに入っているmysql-server-5.1のソースを持ってきてビルドするだけなので、比較的お手軽にできます。
debを作成するための準備
まずはビルドする人間のメールアドレスと名前を環境変数で設定しておきます。
$ export DEBEMAIL="hogehoge@foo.com"
$ export DEBFULLNAME="Your Name"
次にパッケージをビルドするために必要なものをインストールします。
$ sudo aptitude install dh-make devscripts debhelper fakeroot lintian sudo pbuilder piuparts dpatch
ソースの取得
“mysql-dfsg-5.1” source package in Ubuntuよりdevelopmentのkarmicの方のリンクをクリックして、その先の画面で以下の3つのファイルをダウンロードします。
- mysql-dfsg-5.1_5.1.37.orig.tar.gz – ソースtarボール
- mysql-dfsg-5.1_5.1.37-1ubuntu2.diff.gz – debを作成するためのdiff
- mysql-dfsg-5.1_5.1.37-1ubuntu2.dsc – パッケージングのルールを記載したファイル
今回は ~/deb というディレクトリを作成してその中で作業するので、debディレクトリにダウンロードしておきます。
mysql-dfsg-5.1のビルド
mysql-dfsg-5.1のビルドに必要なパッケージをインストールしておきます。
$ sudo aptitude build-dep mysql-server-5.1
次にソースを展開します。dpkg-source -x を実行するとソースを展開するだけはなく、パッチも自動的に当ててくれます。
$ dpkg-source -x mysql-dfsg-5.1_5.1.37-1ubuntu2.dsc
dpkg-source: warning: extracting unsigned source package (mysql-dfsg-5.1_5.1.37-1ubuntu2.dsc)
dpkg-source: extracting mysql-dfsg-5.1 in mysql-dfsg-5.1-5.1.37
dpkg-source: info: unpacking mysql-dfsg-5.1_5.1.37.orig.tar.gz
dpkg-source: info: applying mysql-dfsg-5.1_5.1.37-1ubuntu2.diff.gz
そしていよいよビルドです。(私はAthlon X2 5050eの環境で約2時間かかりました)
$ cd mysql-dfsg-5.1-5.1.37
$ debuild -us -uc
場合によっては「”hardening-wrapper”というパッケージがないよ」というエラーになってビルドできないかもしれないので、このパッケージをaptitudeでインストールしておきます。
完了すると .deb パッケージが~/deb/配下に作成されているので、必要なものをdpkg -iしてインストールします。ただし、依存関係が若干複雑なのでエラーが出たら依存しているものを先にインストールすると良いでしょう。
$ sudo dpkg -i mysql-common_5.1.37-1ubuntu2_all.deb ¥
libmysqlclient16_5.1.37-1ubuntu2_amd64.deb ¥
mysql-client_5.1.37-1ubuntu2_all.deb ¥
mysql-client-5.1_5.1.37-1ubuntu2_amd64.deb
$ sudo dpkg -i mysql-server-core-5.1_5.1.37-1ubuntu2_amd64.deb ¥
mysql-server-5.1_5.1.37-1ubuntu2_amd64.deb ¥
mysql-server-5.1_5.1.37-1ubuntu2_amd64.deb
なお、5.0から5.1にアップグレードするような場合、my.cnfに使えなくなったオプションを書いていたりするとmysqldの起動に失敗するので、エラーログを見て適切に対処しましょう。例えば私の場合は –skip-bdb というオプションが使えなくなっていてエラーになっていました。
無事にインストールできれば、これでmysql-server-5.1が最新版になっています。mysqlコマンドでSQLを発行して動作を確認してみて下さい。
$ mysql -uroot -pxxxxx
Welcome to the MySQL monitor. Commands end with ; or \g.
Your MySQL connection id is 68
Server version: 5.1.37-1ubuntu2-log (Ubuntu)
補足
今回はUbuntu 9.04で試しましたが、Debianでも同じ手順でパッケージを作成することができるはずです。また、debパッケージの作成にあたってDebianパッケージ60分クッキング(PDF)を参考にさせて頂きました。
ここを読んでて知ったのですが、Debianではetchからパッケージ管理のフロントエンドとして apt-get じゃなくて aptitude を推奨するようになっていたのですね。依存関係がなくなった時点でパッケージを削除したり、推奨レベルのパッケージを一緒にインストールすることができるのが理由っぽい。
しばらくDebianの情報集めをしていなかったので、すっかり浦島太郎状態です…
コメント